この度、第4回日本小児禁煙研究会学術集会のお世話をさせていただくことになりましたので、ご挨拶させていただきます。
本研究会は2009年に井埜利博先生により興され、第1回が井埜先生、第2回は加治正行先生そして第3回は高橋裕子先生により開催されました。本会の目的とする胎児を含めた小児にかかわる全ての範囲の喫煙問題を研究し、議論をしてきました。医療関係者、教育関係者そして行政関係者も参加されユニークかつ充実した発表と議論が蓄積されてきました。
2011年1月18日に発表された日本小児科連絡協議会の「子どもをタバコの害から守る」合同委員会の禁煙宣言ではその基本方針5に「胎児期を含めた全てのライフステージにおける受動喫煙防止に努める」とあり、各会に属する小児科医・産婦人科医は、妊産婦、小児および胎児の受動喫煙防止に積極的に努める。と記述しております。これを踏まえて、今回はとくに、産婦人科、周産期医療関連に力点を起きたいと考えています。
そして、「受動喫煙が有害である」ことを行政の上で認め、全国初となる「公共的施設における受動喫煙防止条例」を定めた神奈川県での開催に誇りに思って皆様をお迎えしたいと思います。こうした条例の全国的な広がりを期待し、これを実現させるためには、タバコ産業や政治的な圧力に負けない民意を築かなくてはなりません。同時にタバコについてあまりにも無知で無防備な社会に対して、タバコを巡る歪んだ情報社会と認識の変革をさせねばなりません。
今回もますます予防医学をはじめ医療関係、教育関係そして行政関係などの多岐に亘る方々のご発表、ご参加をお願い致します。
皆様のご指導とご鞭撻をよろしくお願い致します。
平成25年4月 会 長 藤原 芳人(医療法人ふじわら小児科) |
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